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【ネタバレあり】【前編】映画「Kingsman」を追いかける in LONDON

Manners maketh man.

映画に出てくる帽子屋の隣には、Kingsmanのディスプレイ

映画「Kingsman」は2014年に公開されたスパイ映画。

“背広”の語源となった「サヴィル・ロウ」という、ビスポークの高級紳士服が集まる通りにある「キングスマン」もまた表向きは高級テーラー。しかし本当の顔は、様々なテロリズムや難解事件に立ち向かうスパイ組織「キングスマン」の拠点であった。

このキングスマンという映画、下品・上品・爽快感のバランスが絶妙に気持ちの良い映画で繰り返し観たほどにお気に入りの作品。映画の趣味が合う友人と「イギリスっていいよね。ハリーポッターもあるし、キングスマンもある」という話からロンドン計画へ。

そう、今回の目的はビッグベンでもバッキンガム宮殿でもない。ハリーポッターとキングスマンを辿ることでした。

01.ハリーの相棒は「傘」

たくさんのスパイアイテムが並ぶシーン。ハリーは傘を使っている©Kingsman: The Secret Service 2014より引用

キングスマンに欠かせないキャラクター、ハリー・ハート。イギリスの俳優コリン・ファースが演じるハリーがとにかくめちゃんこかっこいい。あまりにも渋くスマートで、とにかくキングスマンが魅力的なのは彼のおかげ。そんなかっこいいハリーの相棒は「傘」。

映画で使われている傘はイギリスの老舗ブランド「FOX UMBRELLAS」1868年創業。今回は「本拠地イギリスでFOXの傘をカスタムメイドする」のが目的。とは言っても傘としてはかわいくないお値段だし、私は今回の旅行でほかに欲しいものがあったのもあり、一緒に行った子だけがビスポークする予定だった。が、結果的にはわたしもオーダーしてきちゃいました。

ロンドンから少し離れた「Wickham」というところに工場をかまえている。

ロンドン市内から電車を乗り継いでやってきたFOX UMBRELLASの工場。友人が調べたところによるとイギリスでビスポークするには店舗ではなく工場まできてくれ、とのこと。ということでイギリス旅行2日目の朝イチで行ってきました。

部屋に入ったら、とにかく傘、傘、傘!いろんなタイプの傘が並んでいました。最初は友人に付き合って見てるだけだったけど、見てるうちに欲しくなる…かわいい……試しに「この持ち手に、この色の傘だとどのくらいですか?」と聞いたら日本で調べた金額よりだいぶ安かったのでびっくり。さらに「布はなん色使っても料金はかわらないよ!」と。なんですって!!

じゃあ、ということで私は好きな紫とオレンジの組み合わせ(ハロウィンかよ)、持ち手はシルバーのフォックスヘッド!そしてネームプレートをいれられるんだけど、ここがポイント。既製品はこの部分がゴールドなのに対して、ビスポーク品はシルバーにできる。イギリスで作ったあかし。友人も悩みに悩んでやっと決まり、無事にオーダー完了。2週間ほどで手元に届きました。

紫とオレンジを交互にしたので、巻くと可愛い!キャンディーステッキみたい

かわいい!!オーダーしてよかった!!そんなわけで、Kingsmanツアーの幕開けは「FOX UMBRELLAS」からスタート。ちなみに傘をオーダーした帰り、最寄り駅まで乗ったタクシーの運ちゃんが昔FOX UMBRELLASの職人だったらしい。いろーんな話を聞きました。

02.「帽子ならLOCK & CO.がいい」

キングスマンを探りにきたヴァレンタインに帽子をすすめるハリー©Kingsman: The Secret Service 2014より引用

劇中では、スパイアイテムとしていろいろなグッズが出てくるのだけれど、これがまたどれも渋くて格好良い。あくまでキングスマンは「高級テーラー」なのでテーマは「紳士」。帽子はスパイアイテムとしてではなく、イギリス紳士のたしなみとして登場。

イギリスは食べ物がアレで有名だけど(実際あんまりだった)ファッションに関しては歴史ある一流品があちこちに並んでいる。キングスマンに出てくるアイテムもまた、老舗ブランドばかり。

傘をオーダーしたその足で次に向かったのは、世界でも最古とされる帽子屋「JAMES LOCK & CO.,LTD」

イギリス王室御用達のLOCK & CO.は300年以上もの歴史があり、あのチャップリンが被っているシルクハットもここのものだという。他にも顧客にはチャーチル首相、ダイアナ元皇太子妃、ジョンレノンなどなど。とんでもない帽子屋さんですね。そんなとんでもない帽子屋さん、ハリーのおすすめとしてキングスマンに出てきます。

この時、ロンドンは11月でクリスマスムード全開。赤いリボンが可愛い

店に足を踏み入れると、歴史を感じるなんとも言えない重厚感。こんなペーペーが来ていいのか。海外ではお店に入ったら気さくにHi!なんて挨拶するけど、Hi!なんて気分じゃない。どきどきする。

映画のセットみたいに、どこを切り取ってもおしゃれ。基本的にはメンズの方が種類豊富。お店で見かけたフェルトのベレー帽がとにかく可愛くて、自分でいうのもなんだけどよく似合っていたので欲しかった。が、値段みてびっくり。345ポンド。日本円にして約5万。むり。こちらは諦めて、事前にWebでチェックしていたお目当のアイテムをゲット(こっちは普通に手の届くお値段)

私はえんじ色のベースボールキャップ!すごくかわいい!

03.HUNTSMAN is KINGSMAN

サヴィル・ロウにあるKingsman ©Kingsman: The Secret Service 2014より引用

傘と帽子(友人はめがねも)、劇中に出てくるアイテムはゲットできたのでいよいよメインのお店へ。ここに行かなきゃロンドンに来た意味がない。

劇中で高級テーラーとして登場する“Kingsman”は、実際にサヴィル・ロウにある創業1790年、こちらも王室御用達の老舗高級テーラー「HUNTSMAN」がベースとなっている。

お店はすでにしまっていてた。映画に使われていたKingsmanのプレートはそのまま残されていました。

あ〜〜〜〜〜!何度も見た店構えだね〜〜〜〜!!!

これです。ここです。ここに来たかったんです。ため息しか出ない。何枚も何枚もここで写真を撮っていると、通りすがるイギリス人が口々に「”Huntsman is Kingsman”」とこぼしていく。せやねん。Kingsmanやねん。

オフシーズンなのもあってどこ歩いても日本人とまったくすれ違わなかったけど、ここで一人だけ日本人とすれ違った。男の人ひとり。立派なカメラでぱちり、とお店を撮って颯爽と消えていった。独占状態ですみません。

【後編へつづく】

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